しいたけの日持ち|冷蔵・冷凍・半乾燥の保存期間と目安

しいたけの日持ちはどのくらい?

買ってきた生しいたけが余ったとき、「冷蔵と冷凍、どちらがいい?」「あと何日くらい食べられる?」と迷うことはありませんか?

しいたけは保存方法によって、日持ちする期間が大きく変わります。

目安として、冷蔵では約1週間、冷凍では約1か月保存できます。半乾燥にするとさらに保存性を高められますが、乾燥の程度によって保存できる期間は変わります。

ただし、これらはあくまで目安です。購入時の鮮度や保存状態によっても変わるため、期間だけで判断せず、しいたけの状態を確認することも大切です。

冷蔵の日持ち

生しいたけを冷蔵した場合、約1週間が日持ちの目安です。

冷蔵保存では、生しいたけらしい香りや食感を比較的保ちやすい一方、時間が経つと水分が抜けてしなびたり、湿気によって傷みやすくなったりします。

特に、購入後に結露によってパックの中に水滴が多くついたままの状態で保存すると、傷みの原因になることがあります。

冷蔵する場合は、しいたけの表面についた余分な水分を避け、キッチンペーパーなどで包んで保存するのがおすすめです。

数日以内に使うなら冷蔵、しばらく使う予定がないなら冷凍と考えると分かりやすいでしょう。

詳しい保存方法については、
「しいたけの保存方法」で紹介しています。

冷凍の日持ち

しいたけは冷凍すると、約1か月保存できます。

冷凍すると、しいたけの細胞内の水分が凍って細胞の構造が変化するため、解凍後は生のしいたけとは食感が変わります。

その一方で、凍ったまま加熱調理できるため、使いたいときにすぐ使えるのが冷凍保存のメリットです。

冷凍するときは、できるだけ空気を抜いて保存袋に入れ、手早く凍らせることで品質の変化を抑えやすくなります。農林水産省も、冷凍保存では空気をしっかり抜くことや、素早く冷凍することをポイントとして紹介しています。

冷凍したしいたけは、基本的に解凍せず、そのまま加熱調理するのがおすすめです。

半乾燥の日持ち

しいたけを1~2日程度干して水分を減らす半乾燥も、保存性を高める方法のひとつです。

しいたけは水分を多く含んでいるため、水分を減らすことで微生物が利用できる水分も少なくなり、傷みにくくなります。

ただし、半乾燥は「乾しいたけ」と同じものではありません。

乾燥の程度が十分でない半乾燥しいたけには、まだ水分が残っています。そのため、「半乾燥なら○日保存できる」と一律に決めることはできません。

乾燥の程度だけでなく、保存温度、湿度、包装状態などによっても日持ちは変わります。

家庭で半乾燥する場合は、長期保存を目的とするよりも、生しいたけより少し保存性を高めながら、風味や食感の変化を楽しむ方法と考えるとよいでしょう。

よりしっかり乾燥させて保存する場合は、
「しいたけの乾燥方法」で詳しく紹介しています。

傷みの見分け方

しいたけは、保存期間の目安だけでなく、実際の状態を確認することが大切です。

次のような変化が見られる場合は、食べるのを避けましょう。

  • ぬめりがある
  • 異臭がする
  • 表面がベタついている
  • 明らかに腐敗したような変色がある
  • カビが生えている
  • 軟らかく崩れている

一方で、時間が経って少し傘の色が変わったり、乾燥してしなびたりすることがあります。

そのため、「色が少し変わった=すぐに傷んでいる」とは限りません。

見た目だけでなく、においや触ったときの状態なども合わせて確認しましょう。

日持ちを延ばすためのポイント

しいたけの日持ちを延ばすためには、余分な水分を避け、低温で保存することが基本です。

① 使う直前まで洗わない

しいたけは水分が多い状態で保存すると傷みやすくなります。

汚れが気になる場合も、保存前に水洗いするのではなく、キッチンペーパーなどで軽く拭き取る程度にしておくとよいでしょう。

② 水分がこもらないようにする

しいたけは、保存中にパックの内側などに水滴がたまった状態が続くと、傷みやすくなります。

購入時の包装のまま保存することが望ましいですが、購入後に結露によってパックの中に水滴が多く見られる場合は、キッチンペーパーなどで余分な水分を取り除き、水分がこもらないようにして冷蔵保存します。

③ すぐ使わないなら冷凍する

1週間以内に使い切れそうにない場合は、早めに冷凍しておくと便利です。

冷凍なら約1か月が保存期間の目安になります。

④ 保存するときは鮮度のよいしいたけを選ぶ

保存方法を工夫しても、購入した時点で鮮度が落ちているしいたけは長く保存できません。

日持ちを延ばすためには、できるだけ新鮮な状態から適切に保存することも重要です。

しいたけの鮮度については、
「しいたけの鮮度を保つには?」でも紹介しています。

保存方法によって、日持ちは変わる

しいたけは、いつ使うかによって保存方法を選ぶと無駄なく使えます。

数日以内に使う → 冷蔵
しばらく使わない → 冷凍
水分を減らして風味の変化も楽しみたい → 半乾燥

冷蔵なら約1週間、冷凍なら約1か月がひとつの目安です。

ただし、保存期間はあくまで目安。保存しているしいたけの状態を確認しながら、早めに使い切ることが大切です。

それぞれの保存方法や具体的な手順については、
「しいたけの保存方法」で詳しく紹介しています。

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しいたけの保存方法|冷凍・冷蔵・半乾燥の使い分け

買ってきた生しいたけが余ったとき、「冷蔵と冷凍、どちらがいい?」「どのくらい保存できる?」と迷うことはありませんか?

しいたけの保存方法は、いつ使うのか、どのような料理に使うのかによって選ぶのがおすすめです。

数日~1週間程度なら冷蔵、もう少し長く保存したいなら冷凍、風味の変化を楽しみながら水分を減らしたいなら半乾燥。それぞれ保存性や食感、風味に違いがあります。

保存方法によって、しいたけがどのくらい日持ちするのかも変わります。冷蔵・冷凍・半乾燥での保存期間の目安については、「しいたけの日持ち」で詳しく紹介しています。

また、保存するときは、基本的にしいたけを水洗いせず、そのまま保存するのがおすすめです。水分が付いた状態で保存すると、傷みやすくなったり、食感が悪くなったりする場合があります。汚れが気になる場合は、保存前ではなく、調理する直前に必要に応じて軽く洗うようにしましょう。

この記事では、冷凍・冷蔵・半乾燥それぞれの特徴や保存期間の目安、保存するときのポイントを紹介します。

「余ったしいたけをどう保存しよう?」と思ったときは、使う時期と料理に合わせて保存方法を選んでみてください。

冷凍する

・保存期間の目安:約1か月
・特徴:長く保存でき、調理にもそのまま使える

 生しいたけを比較的長く保存したいときに便利なのが冷凍です。

 しいたけを冷凍すると、細胞内の水分が凍ることで細胞の構造が変化し、成分が移動・反応しやすくなります。

そのため、冷凍による細胞構造の変化や、その後の加熱によって、生のしいたけとは異なるうま味を感じやすくなる場合があります。

ただし、冷凍すれば必ずうま味が増えるというわけではなく、しいたけの鮮度、冷凍条件、加熱方法などによっても変わります。

しいたけのうま味と加熱による変化については、「しいたけのうま味はなぜ加熱すると変わる?で詳しく紹介しています。

 ただし、冷凍すれば必ずうま味が増えるというわけではなく、しいたけの鮮度、冷凍条件、加熱方法などによっても変わります。

 保存するときは、石づきを取り、使いやすい大きさにしてから冷凍しておくと便利です。料理に使うときは、基本的に解凍せず、凍ったまま加熱するのがおすすめです。
 炒め物や煮物、汁物などにそのまま加えることができるため、解凍する手間もありません。

 「余ったしいたけを無駄なく使いたい」という場合には、家庭でも取り入れやすい保存方法です。

冷蔵する

・保存期間の目安:約1週間
・特徴:生しいたけらしい食感を残しやすい

 数日から1週間程度で使うのであれば、冷蔵保存が基本です。

 生しいたけは収穫後も呼吸を続けています。
 呼吸が活発になると、しいたけ自身が蓄えている成分や水分を消費し、鮮度の低下が早くなります。反対に、温度を下げて呼吸をゆるやかにすることで、鮮度の低下を遅らせることができます。そのため、冷蔵庫で保存することは、生しいたけの鮮度を保つうえで有効です。

 また、低温にすることで、しいたけに付着している微生物の増殖を抑えることも期待できます。ただし、冷蔵は微生物を完全に死滅させるものではありません。時間が経つほど鮮度は低下していくため、「冷蔵すれば長期間安全に保存できる」というものではありません。

 保存するときは、しいたけを洗わず、キッチンペーパーなどで包んでから保存袋などに入れ、冷蔵庫へ入れます。

 保存期間はあくまで目安で、購入時の鮮度や冷蔵庫内の温度・湿度によって変わります。傘や軸に変色、ぬめり、異臭などが見られる場合は、期間だけで判断せず、状態を確認してください。

 冷蔵保存は、生しいたけの食感や香りを活かしたい料理に向いている保存方法です。

半乾燥する

・保存期間の目安:条件によって異なる
・特徴:水分を減らして保存性を高め、風味も変化する

 もう少し長く保存したい、あるいは生しいたけとは少し違った風味を楽しみたい。

 そんなときは、しいたけの水分をある程度抜く半乾燥という方法があります。

 生しいたけは重量の約90%が水分とされるほど、水分を多く含んでいます。
 食品は一般的に、水分が多いほど微生物が利用できる水分も多くなり、傷みやすくなります。そのため、しいたけから水分を抜くことは、保存性を高めるための基本的なアプローチのひとつです。

 家庭で行う場合は、しいたけを洗わず、天日または風通しのよい日陰で1~2日程度を目安に干して、水分を減らしていきます。イメージとしては、洗濯物を干して水分を抜いていくのと同じです。

 ただし、半乾燥は「乾しいたけ」と同じ保存性になるわけではありません。
 乾しいたけのように十分に乾燥させて水分を大きく減らしたものと比べると、半乾燥しいたけにはまだ水分が多く残っています。そのため、半乾燥したからといって、常温で長期間保存できるとは考えない方がよいでしょう。

 家庭での半乾燥は、保存性を少し高めながら、しいたけの風味や食感を変化させる方法と考えると分かりやすいでしょう。

 また、しいたけは乾燥が進むことで、香りやうま味の感じ方も変化します。
 特に乾燥しいたけでは、乾燥・戻し・加熱という過程を経ることで、しいたけ特有の香りやうま味を強く感じられるようになります。

 しいたけの乾燥度合いによる風味の変化については、「しいたけの風味は乾燥度合いでどう変わる?」で詳しく紹介しています。

 半乾燥では完全な乾しいたけほどの変化にはなりませんが、生しいたけとは違った風味を楽しめるのも特徴です。

 なお、半乾燥後の保存期間は、乾燥の程度、保存温度、湿度、包装状態によって大きく変わります。
 そのため、「半乾燥なら約2週間」と一律に考えるより、十分に乾燥した乾しいたけとは違い、保存状態を確認しながら早めに使う保存方法と考えるのがおすすめです。

保存方法は「いつ使うか」で選ぶ

 しいたけの保存方法には、それぞれ向き・不向きがあります。

すぐに使うなら冷蔵。
生しいたけらしい食感や香りを残したいときに向いています。

少し先の料理に使うなら冷凍。
保存期間を延ばしながら、凍ったまま料理に使える手軽さがあります。

風味の変化を楽しみながら水分を減らしたいなら半乾燥。
ただし、半乾燥は乾しいたけほどの長期保存には向きません。

「余ったから、とりあえず冷蔵」だけではなく、「いつ使うのか」「どんな料理に使うのか」から保存方法を選ぶ。それだけでも、しいたけを最後までおいしく無駄なく楽しみやすくなります。

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しいたけの鮮度を保つには?温度・包装・予冷で考える鮮度保持

 しいたけは収穫した後も呼吸を続けています。時間が経つにつれて水分や栄養分が失われ、鮮度は少しずつ低下していきます。

 では、しいたけの鮮度を保つには、何に気を付ければよいのでしょうか。

 生産者が収穫後に行う温度管理や包装、予冷だけでなく、購入したしいたけを家庭で保存するときも、温度・水分・包装・保存期間が重要になります。

 この記事では、しいたけの鮮度が低下する仕組みから、温度や包装によって鮮度を保つ方法、収穫後の予冷について解説します。さらに、しいたけを購入した後、家庭でできる鮮度保持のポイントについても紹介します。

 しいたけをできるだけおいしい状態で食べるために、鮮度を守るための「温度・包装・時間」という3つの視点から考えてみます。

しいたけの鮮度はなぜ低下する?

収穫後もしいたけは呼吸を続ける

 しいたけは収穫された後も、すぐに活動を止めるわけではありません。

 収穫後も呼吸を続けており、周囲の酸素を取り込み、二酸化炭素を放出しています。その過程では、しいたけ自身が蓄えている栄養分が消費されます。

 つまり、収穫後もしいたけの中では変化が続いているということです。

 この変化をできるだけゆっくりにすることが、鮮度を長く保つための基本になります。

呼吸によって栄養分が消費される

 呼吸によってしいたけが蓄えている成分が消費されると、収穫直後の状態から少しずつ変化していきます。

 また、呼吸では熱も発生します。

 収穫後のしいたけを大量に集めたり、温度の高い環境に置いたりすると、この呼吸による変化が進みやすくなります。

 そのため、収穫後のしいたけは、できるだけ呼吸が活発にならない環境に置くことが重要です。

温度が高いほど呼吸が活発になる

 しいたけの呼吸は、温度によって変化します。

 一般的に温度が高くなるほど呼吸が活発になり、収穫後の品質変化も進みやすくなります。

 さらに、呼吸によって熱が発生するため、しいたけ自身の温度が上がり、それによってさらに呼吸が進むということも考えられます。

 そのため、収穫後にしいたけの品温をできるだけ上げないことが、鮮度保持の重要なポイントになります。

水分の蒸散によってしいたけがしおれる

 鮮度低下に関係するのは、呼吸だけではありません。

 しいたけは水分を多く含んでいるため、収穫後も水分が少しずつ外へ失われていきます。これを「蒸散」といいます。

 水分が減ると、しいたけは徐々にしおれ、張りや食感が失われていきます。また、重量も減少します。

 つまり、しいたけの鮮度低下には、

呼吸による成分の消費
水分の蒸散によるしおれ

の両方が関係しています。

 これらの変化を抑えるために、まず重要になるのが温度管理です。

しいたけの鮮度を保つには「低温」が重要

しいたけを低温にすると呼吸を抑えられる

 しいたけの鮮度を保つには、収穫後の品温をできるだけ早く下げ、低温を維持することが重要です。

 低温にすることで、しいたけの呼吸が穏やかになり、呼吸による成分の消費を抑えやすくなります。

 また、呼吸に伴って発生する熱も抑えられるため、収穫後の品質変化を遅らせることにつながります。

 農林水産省の「生鮮きのこ輸出実行プラン」でも、低温管理によって呼吸熱の上昇を抑え、きのこからの水分蒸散を少なくすることが鮮度保持に重要であるとされています。

低温にすると水分の蒸散も抑えられる

 低温管理のもう一つのメリットが、水分の損失を抑えやすくなることです。

 しいたけは温度が高いほど水分を失いやすくなるため、収穫後に温度が上がると、しおれや重量減少も進みやすくなります。

 低温を保つことで水分の蒸散を抑え、しいたけの張りやみずみずしさを維持しやすくなります。

 このように低温管理は、

呼吸を抑える
呼吸熱の発生を抑える
水分の蒸散を抑える

という複数の面から鮮度保持に役立ちます。

冷蔵しても微生物が死滅するわけではない

 低温保存には、もう一つの効果があります。

 温度を下げることで、しいたけに害を及ぼす微生物などの増殖や活動を抑えることが期待できます。

 ただし、冷蔵したからといって微生物が必ず死滅するわけではありません。

 低温保存の主な役割は、微生物の増殖や活動を抑え、品質の低下を遅らせることです。

 そのため、低温にしておけば長期間品質が変わらないということではなく、適切な温度管理とともに、衛生管理や包装、流通時間なども重要になります。

収穫後はできるだけ早く冷やす

 収穫したしいたけは、収穫した時点から温度の影響を受けます。

 そのため、収穫後に常温で長時間置いてから冷やすよりも、できるだけ早く品温を下げることが鮮度保持につながります。

 ここで重要になるのが「予冷」です。

 予冷とは、出荷や本格的な冷蔵保存の前に、収穫した農産物の品温をできるだけ早く下げることです。

 しいたけの場合も、収穫後の初期段階でしっかり冷却することが、その後の鮮度を保つための重要な工程になります。

しいたけの包装は鮮度保持にどう役立つ?

包装すると水分の損失を抑えられる

 しいたけをそのまま置いておくと、水分が外へ逃げやすくなります。

 そこで包装することで、しいたけからの水分の蒸散を抑え、しおれや重量減少を防ぎやすくなります。

 ただし、包装すればするほど良いわけではありません。

 しいたけは包装した後も呼吸を続けるため、包装内部には二酸化炭素が増え、酸素が減っていきます。

 そのため、鮮度保持を目的とした包装では、水分を逃がさないことと、呼吸に必要なガス交換を適切に保つことの両方を考える必要があります。

しいたけは包装後も呼吸を続ける

 包装すると、しいたけの呼吸が止まるわけではありません。

 しいたけは包装内部でも酸素を取り込み、二酸化炭素を放出し続けます。

 そのため、包装した状態では、包装内部の酸素濃度が徐々に低下し、二酸化炭素濃度が上昇します。

 この性質を利用して、しいたけの呼吸を穏やかにする考え方があります。

MA包装で呼吸を穏やかにする

 青果物の鮮度保持では、包装内部のガス環境を調整する「MA(Modified Atmosphere:ガス環境調整)」という考え方があります。

 包装内部の酸素を外気より少し低くし、二酸化炭素を少し高くすることで、しいたけの呼吸を穏やかにする方法です。

 ただし、これは単純に袋を密閉すればよいというものではありません。

 しいたけの呼吸量と包装材のガス透過性のバランスによって、包装内部の環境は変化します。

 そのため、鮮度保持を目的とした包装では、しいたけの呼吸量に合わせたガス透過性を持つ包装材を選ぶことが重要になります。

酸素は少なければ少ないほど良いわけではない

 MA包装について注意したいのが、酸素は少なければ少ないほど良いわけではないということです。

 酸素が極端に少なくなると、しいたけが通常とは異なる呼吸状態になり、異臭などの品質低下につながる場合があります。

 そのため、しいたけの呼吸を抑えながらも、正常な状態を維持できる範囲にガス環境を保つ必要があります。

 つまり、鮮度保持包装では「できるだけ酸素を減らす」のではなく、しいたけに合ったガス環境をつくることが重要です。

結露を防ぐことも重要

 包装では、水分を逃がさないことだけでなく、結露にも注意が必要です。

 しいたけは水分を多く含んでいるため、温度差などによって包装内部に水滴が発生することがあります。

 水滴が包装内部に多くたまると、見た目が悪くなるだけでなく、品質保持の面でも好ましくありません。

 そのため、鮮度保持では、

乾燥させすぎない
水滴を発生させすぎない
呼吸を抑えすぎない

という複数の条件をバランスよく整える必要があります。

しいたけの予冷とは?なぜ収穫後に冷やすのか

予冷とは収穫後に品温を下げること

 予冷とは、収穫した農産物を、流通や保存に適した温度まであらかじめ冷却することです。

 しいたけの場合は、収穫直後の品温をできるだけ早く下げることで、その後の呼吸や水分の損失を抑え、鮮度を保持しやすくします。

 農林水産省の資料では、きのこの予冷方法として、冷蔵庫による冷却のほか、強制通風予冷、差圧予冷、真空予冷などが紹介されています。

予冷によって鮮度低下を遅らせる

 収穫直後のしいたけをそのまま高い温度に置いておくと、呼吸や水分の蒸散が進みやすくなります。

 そこで、できるだけ早い段階で品温を下げます。

 低温にすることで、その後の呼吸や水分の蒸散を抑え、鮮度の低下を遅らせることができます。

 農林水産省の資料では、しいたけの鮮度保持において品温を3℃程度まで下げることが重要なポイントとして示されています。

しいたけの予冷にはどんな方法がある?

 予冷にはいくつかの方法があります。

 冷蔵庫の中で冷却する方法のほか、冷たい空気をしいたけに通して冷却する強制通風予冷、差圧予冷、真空予冷などがあります。

 それぞれ冷却の速さや設備の特徴が異なるため、取り扱う量や設備、出荷方法などに合わせて選ぶ必要があります。

 重要なのは、単に「冷蔵庫に入れる」ことではなく、収穫後のしいたけの品温をできるだけ早く、適切な温度まで下げることです。

予冷は「早く冷やせばよい」だけではない

 予冷では、冷却速度だけを考えればよいわけではありません。

 しいたけを冷却する過程でも、水分が失われることがあります。

 そのため、できるだけ早く冷やしながらも、必要以上に水分を失わせないことが重要です。

 つまり、予冷では、

冷却速度
品温
水分損失

のバランスを考える必要があります。

冷却と水分損失のバランスも重要

 鮮度保持では、「早く冷やすこと」と「水分を守ること」を別々に考えるのではなく、両方を合わせて考える必要があります。

 しいたけの水分をできるだけ維持しながら品温を下げ、その後も低温を維持することで、収穫後の品質変化を抑えやすくなります。

 予冷は、単にしいたけを冷たくする工程ではなく、収穫後のしいたけを鮮度保持に適した状態へ早く移行させる工程と考えることができます。

しいたけは「冷やしてから包装」がいい?

温かいまま包装すると結露することがある

 収穫したしいたけを温かい状態のまま包装して、その後冷却すると、包装内部に結露が発生する場合があります。

 しいたけや包装内部の空気が冷やされることで、空気中の水分が水滴になるためです。

 包装内部に水滴が多く発生すると、見た目だけでなく品質保持の面でも好ましくありません。

 そのため、包装するタイミングを考えることも鮮度管理の一部になります。

冷却してから包装するメリット

 あらかじめしいたけの品温を下げてから包装すれば、包装後も低温状態から保存・流通を始めることができます。

 また、温かいしいたけを先に包装してから冷却する場合と比べ、冷却時の温度差による結露を抑えやすくなります。

 ただし、包装方法やフィルムの性質、冷却条件などによって結果は変わるため、「必ず冷却してから包装すれば結露しない」という意味ではありません。

 重要なのは、冷却と包装を別々の工程として考えるのではなく、両方を組み合わせて鮮度を管理することです。

Mush takeの生しいたけの出荷方法

 Mush takeでは、収穫後のしいたけを3℃で24時間予冷した後に包装し、出荷する方法を採用しています。

 基本的な流れは、

収穫

3℃で予冷

包装

出荷

です。

 先に十分に冷却してから包装することで、低温状態から包装・出荷をスタートできるようにしています。

 これは、収穫後のしいたけをできるだけ良い状態で次の工程へ移すための、Mush takeの鮮度管理の考え方です。

しいたけの鮮度保持で重要なのは「温度・包装・時間」

 しいたけの鮮度を保つために重要なのは、できるだけ呼吸や水分の損失を抑え、品質が低下する時間を短くすることです。

 そのためには、生産者だけでなく、購入後の家庭でも次のようなことを意識するとよいでしょう。

購入したら、できるだけ早く冷蔵する

 しいたけは温度が高いほど呼吸が活発になり、水分も失われやすくなります。

 購入後は常温のまま長時間置かず、できるだけ早く冷蔵庫へ入れることが鮮度保持につながります。

乾燥させすぎない

 しいたけは水分を失うと、傘や軸がしおれて食感が低下します。

 冷蔵庫の中は乾燥しやすいため、裸のまま長時間保存するよりも、適切な包装によって水分の損失を抑えることが大切です。

結露にも注意する

 一方で、袋の中に水滴がたまるほど湿度が高くなると、品質低下につながることがあります。

 「乾燥させない」ことだけを考えるのではなく、水滴がたまりすぎない状態を保つことも重要です。

できるだけ早く食べる

 冷蔵することで鮮度低下を遅らせることはできますが、収穫直後の状態に戻すことはできません。

 保存温度や包装を適切にしていても、時間とともに品質は変化します。購入後はできるだけ早く食べることが、もっとも確実な鮮度保持につながります。

 保存状態だけでなく、保存方法によって「どのくらい日持ちするか」も変わります。冷蔵・冷凍・半乾燥それぞれの保存期間の目安については、「しいたけの日持ち」で紹介しています。

まとめ|しいたけの鮮度を守るには?

 しいたけは収穫後も呼吸を続け、水分を失いながら少しずつ鮮度が低下していきます。

 そのため、生産者から消費者まで、鮮度を守るためには「温度・包装・時間」を意識することが重要です。

 家庭でしいたけを購入した後は、次の4点を意識するとよいでしょう。

  • 購入したら、できるだけ早く冷蔵する
  • 乾燥を防ぐため、適切に包装する
  • 袋の中に水滴がたまりすぎないようにする
  • 保存期間を長くしすぎず、できるだけ早く食べる

 「冷やせば大丈夫」ではなく、冷やす・乾燥させすぎない・結露させすぎない・早く食べるというバランスが大切です。

 しいたけの鮮度は、収穫した瞬間だけで決まるものではありません。収穫後の温度管理や包装、流通、そして購入後の保存まで、それぞれの段階で少しずつ鮮度を守ることが、おいしいしいたけを食べることにつながります。

参考文献

農林水産省「生鮮きのこ輸出実行プラン」(1)
農林水産省「生鮮きのこ輸出実行プラン」(2)
農林水産省「生鮮きのこ輸出実行プラン」(3)
キノコの鮮度保持に及ぼす短期低温処理の効果

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